北甲支部によるコラム企画、今回のテーマはLGBTQ+活動の歴史について、プライドパレードに着目していきます。

最近になって教科書にもプライドパレードについて記載されるようになり、だんだん認知が広まってきたように感じます。

そこで、1960年代から現在に至るまで、各地でどのような活動が行われてきたのかをまとめました。

 

きっかけ

1969年6月28日、ニューヨークで発生した「ストーンウォール事件」はLGBTQ+活動の起点として有名です。ゲイバー、ストーンウォール・インに調査を目的にやってきた警察と、LGBTQ+当事者が直接対峙し、暴動が発生しました。

この事件を記念して、1970年から、毎年6月最終週には「プライドウィーク」としてパレードが行われるようになりました

 

1970年代

アメリカでのプライドパレードのはじまりは1970年のシカゴで行われたパレードからであり、今では全国的に普及し、ニューヨークだけではなく、ワシントンD.C、サンフランシスコ、コロラド州デンバー、フロリダ州キーウエストで行われています。

ニューヨークのNYC Prideは1970年6月27日に第一回のプライドパレードを行いました。ゲイ・レズビアンの人権やエイズ、同性婚などの問題に立ち向かいました。

 

カナダでは、1971年に「プライド・トロント」の起源となるGay Day Picnicが行われ、1981年に創設されました。それから毎年プライドパレードが開催されています。

今年6月には、300万人も訪れるなど、大規模に行われています。

 

オーストラリアでは、1978年に行われたゲイプライドを祝う活動を警察が批判し、主催者たちを弾圧や逮捕したことをきっかけに、翌年からプライドパレード(シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ)を開催するようになりました。

これは世界最大規模のプライドパレードとして知られています。

 

1980年代

フランスでは、パリを拠点に1981年にプライドパレードが始まりました。毎年50万人以上が訪れているそうです。アーティストや著名人も参加し、訪れた人達はバスティーユ広場やレピュブリック広場に集まります。

 

1990年代

フィリピンでは、1994年にアジアで初めてプライドパレードが開かれました。その後には、教会や政府のマイノリティへの対応に非難をしたり、マイノリティが過ごしやすい環境をつくるために抗議などを行ったそうです。

 

ブラジルでは、1997年に第一回が行われたプライドパレード「パラダ・ド・オルグーリョ」は約30年間で400万人も参加しており、2006年にはギネスブックによって世界最大級のプライドパレードとして登録されました。

最後に日本では、1994年8月28日に東京で開催された「東京レズビアン・ゲイ・パレード」が始まりです。その後全国に拡大していき、札幌(1996)、大阪(2006)、名古屋(2012)、福岡(2014)…と普及していきました。

今年の東京レインボープライドは4月19日~21日にかけて行われ、多種多様なゲストや過去最多の27万人を動員しました。

 

 

一部の地域のみのプライドパレードの始まりを紹介しましたが、この取り組みは世界中で行われています。日本で注目されるようになったのは最近ですが、50年以上も前から「多様性を認めよう」という動きが続いているということが分かりました。

また、マイノリティのための文化としてではなく、いろんな人と出会える楽しいイベントという認識が広まってほしいと思います!!